2022年の夏、東京都心の猛暑日(最高気温35度以上)は8月16日の36.4度で年間16日となり、1995年と2010年に記録した13日を大幅に更新したという。ついでに都心の最高気温は2004年07月20日の39.5℃という。確かにこの頃客先に出かける途中命の危険を思った記憶がある。
それでも季節は律儀で9月も終盤になると朝晩は過ごしやすくなる。夏から秋へと季節の移ろいを印象付けるのが彼岸花。 彼岸花の名は、秋の彼岸頃、突然に花茎を伸ばして鮮やかな紅色の花を開花する事に由来する。
9月に連続して上陸した台風などの影響で薬師池に泥水が流れ込み水質が悪化した。公園では池の水を抜いて日干しにするという。紅葉にはまだ日数を要するが池の水が西陽を反射して金色にみえる。 水質悪化により、池に棲息する野鳥などは餌取りに苦労すると思うがしばらく辛抱。
年々温暖化が進むのを実感するようになったが、それでも季節は着実に冬へと移行する。薬師池公園にもこの春には見なくなったキンクロハジロやホシハジロなどの冬鳥が渡来し長い旅の疲れを癒やしているようだ。遠いシベリアなどの北国で繁殖し冬には日本に飛来するという冬鳥には尊敬の念を禁じえない。 そして一年中同じ場所にとどまっているカルガモ、カイツブリ、カワセミと賑やかになった。
今年も紅葉祭りが始まり11月15日から30日までライトアップが開催される。ライトに浮かび上がって池面に反射する紅葉と松の緑は来園者の目を楽しませてくれる。童謡「もみじ」にも松ともみじそして水の上にも織るにしきとある。
2022年も残り半月となって、薬師池にも常連の冬鳥がやってきたが、時々初顔がやってくる。
ホオジロガモ(メス)が初めてみた冬鳥。特異なのはそのスタミナ。10秒間ほど潜って離れたところに出てきてカメラを向けピントを合わせシャッターを切る間もなくすぐに潜る。これをひたすら繰り返したまに毛づくろいをする。そのタフネスに圧倒されてしばらく後を追った。
2022年も残りわずか。日本海側は大雪で特に山形、新潟あたりが大量の積雪があったようだ。半面関東地方は気温の低い乾燥した晴れが続く。朝8時30分ころ家を出て鶴見川沿いを薬師池公園に向かった。
この日出会った野鳥は11種。イソシギ、ジョウビタキ(メス)、ジョウビタキ(オス)、カワセミ、キセキレイ、シジュウカラ、オオバン、カイツブリ、モズ、コゲラ、メジロ、エナガ。
外気温はほとんど零度のなか、野鳥は朝日を浴びて少しでも暖まっているように見える。親から受け継いだ羽毛が体温を保っている。