地方あっての囲碁界

「地方あっての囲碁界」

2024/10/22


最近テレビがつまらないのでYouTubeをよく見る。YouTubeは、誇張した見出しで閲覧させ内容は時間の無駄と思わせるチャンネルも多いが、自分の興味のある動画を一度閲覧すると次々と同じカテゴリーの動画が推奨されるのが気に入っている。

囲碁関連のチャンネルも登録しているが、最近「帯坂通信R」という日本棋院の公式チャンネルとタイトルに出てくる動画で、ふるさと秋田県が出てきた。タイトルも「地方あっての囲碁界」と石破首相の地方創生にも通じる。


【帯坂通信R】地方あっての囲碁界(20241019公開)日本棋院帯坂スタジオから。

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後半、8:02から、「各都道府県の囲碁ファンアクション度を測ってみました」で、秋田県が東京に次いで2番にランクインしている。「日本棋院のビッグデータから日本棋院会員数・イベント参加者数と各都道府県の人口を用いて独自に算出した」という。

ナレーションも秋田県が2位というのは意外だったようでフォローはあまりなかった。

帯坂。坂の上からの眺め。左前方に日本棋院

また、月に一度は通っている日本棋院前の坂道が帯坂(おびざか)というのを知った。 ここは、怪談「番町皿屋敷」のヒロインお菊が、髪をふり乱し、帯をひきずりながらここを通ったという伝説から、帯坂の名がつけられた。

~囲碁に関する秋田県の話題を拾ってみた~

第78期本因坊戦七番勝負第2局(秋田県能代市・2023/05/28)

(ウェルカムのしろ.comより)

秋田県能代市は1600年代、佐竹藩(秋田)が野代に木材移出の役所を設置。大坂・瀬戸内海・北陸の廻船が来航した。1700年代に西廻り航路が盛んとなって、北前船が能代から木材や銅 を大坂・長崎などに運んだ。能代の廻船業者も活躍した。明治になって水戸の井坂直幹(いさかなおもと1860~1921)が機械製材技術を導入、秋田木材株式会社を設立し東洋一の規模を誇った。木材産業の発達とともに木都能代の名が知れわたる。その後木材の輸入自由化により国内林業は衰退したが、森林放置は環境問題と認識され現在は見直されている。

第78期本因坊戦の会場となった「旧料亭金勇」

「旧料亭金勇」

料亭金勇は、初代金谷勇助(かねや ゆうすけ)氏が明治23(1890)年に創業。木都能代を象徴する建物で、県内屈指の料亭として各種宴会や接待、婚礼などに広く使われた。現在の建物は、昭和12(1937)年2代目金谷勇助氏によって建てられた。平成10(1998)年10月26日に国登録有形文化財に登録された。その後、平成20(2008)年8月末に閉店。翌21年に能代市に寄贈された。



第43期女流本因坊戦5番勝負第2局(秋田県能代市・2024/10/20)

第43期女流本因坊戦

囲碁の藤沢里菜女流本因坊(26)に牛栄子四段(25)が挑戦している第43期女流本因坊戦(共同通信社主催、JA共済連、共栄火災協賛)5番勝負の第2局は10月20日、秋田県能代市の旧料亭金勇で打たれ、午後4時38分、177手で藤沢女流本因坊が黒番中押し勝ち2連勝で、5連覇まであと1勝とした。

能代市は囲碁のタイトル戦の開催にあたり、記念グッズの販売や地元お菓子の販売なども行われ、大盤解説会などが設けられて地元の人だけでなく観光客にも楽しめる内容となっている。これにより、能代市への訪れる人々に囲碁の魅力を伝えるとともに、地元の魅力も伝えたいとのこと。



第48回全国高校囲碁選手権大会 鈴木時さん(秋田市御所野学院2年)女子個人戦優勝

第48回全国高校囲碁選手権大会(日本棋院、全国高校囲碁連盟など主催)が2024年7月22~24日の3日間、東京・千代田区の日本棋院東京本院で開かれ、女子個人戦で鈴木時(とき)さん(御所野学院2年)が初優勝を果たした。本大会での秋田県勢優勝は男女とも団体、個人を通じて初。

女子個人戦結果
順位学校名
優勝鈴木 時 (御所野学院高等学校・秋田)
2 位倉谷 圭乃 (女子聖学院高等学校・東京)
3 位黒川 智美 (國學院大學栃木高等学校・栃木)
4 位石原 莉子 (南山高等学校女子部・愛知)
5 位徳廣 来美 (カリタス女子高等学校・神奈川)
6 位篠原 由奈 (千種高等学校・愛知)
7 位迫蒼 生 (鹿児島高等学校・鹿児島)
8 位佐藤 美空 (特別支援学校塙保己一学園・埼玉)

鈴木時さん(秋田市御所野学院2年)女子個人戦優勝

鈴木さん(右)と倉谷さんの決勝戦

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鈴木さんは3月20日に大阪府東大阪市の大阪商業大学で開催された第18回全国高校囲碁選抜大会でも優勝している。



囲碁サミット

囲碁文化の振興と囲碁を通じたまちづくりを進める自治体が集まり討議する囲碁サミット。時折囲碁関連のニュースで目にする。 私のふるさと秋田県大仙市も囲碁サミットに参加している(いた?)。

囲碁サミット開催地
開催年度開催日開催地
第1回2008年度 平成20年10月11日神奈川県平塚市
第2回2009年度 平成21年7月18日広島県尾道市
第3回2010年度 平成22年5月29日長野県大町市
第4回2011年度 平成23年10月29日宮崎県日向市
第5回2012年度 平成24年11月17日島根県益田市
第6回2013年度 平成25年5月25日山梨県北杜市
第7回2014年度 平成26年10月4日秋田県大仙市
第8回2015年度 平成27年10月3日福岡県みやま市
第9回2016年度 平成28年11月19日三重県熊野市
第10回2017年度 平成29年9月23日香川県坂出市
第11回2018年度 平成30年11月22日佐賀県鹿島市
第12回2019年度 令和元年10月13日神奈川県平塚市
第13回2021年度 令和3年9月18日宮崎県日向市
第14回2022年度 令和4年8月6日広島県尾道市
第15回2023年度 令和5年12月16日岡山県倉敷市

※新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し2020年度は延期、2021年度は中止。(サミット宣言は書面にて採択されました)

2014年「第29回国民文化祭・あきた2014」が開催され、イベントとして囲碁サミットが秋田県大仙市で開催された。

私の出身地秋田県仙北郡協和町は2005年の平成の大合併で近隣の8市町村が合併して大仙市となった。
2009年11月に在京の協和出身者が集う「東京協和会」が東京千代田区麹町で開催された際、栗林次美大仙市市長(在任期間 : 2005年4月18日 - 2017年3月6日)がゲストで出席したことがあった。

栗林次美大仙市市長(中央)を囲んで(千代田区平河町「ルポール麴町」・2009/11/18)

2次会の席でお酒を注ぎながら囲碁の話題となった。
栗林市長は同年代で囲碁は5段の腕前という。秋田県の囲碁会に関する話題から、1年前に発足した「囲碁サミット」の話になり栗林市長は囲碁サミットの副会長で、大仙市は、日本棋院と契約しプロ棋士を招き囲碁指導をお願いしており、特に子供に囲碁に親しんでもらうことに主眼をおいているとのこと。子供が囲碁に興味をもつと、おばあちゃん、おじいちゃんもまきこみ、囲碁を通して礼儀もよくなるという。女子で院生手前のレベルの子供もいるらしい。

最近、囲碁サミットのニュースで大仙市が参加していないようだが、囲碁5段の市長が退任し後任者は囲碁が趣味ではないのかもしれない。

現在も、大仙市は小中学生を対象とした囲碁サロンや囲碁教室、市民囲碁大会など開催しているようだ。

秋田の子供たちと芋ほりをする梅沢由香里女流棋聖と向井芳織初段 (日本棋院のサイトより2009年頃)


大仙市のホームページから囲碁サミットの状況を問合せたところ、次のような返事が来た。

 「 囲碁サミットについては、平成20年度から開催されており、平成26年度の第7回目を大仙市で行っており、同年秋田県で行われた国民文化祭における大仙市主催事業として開催したところです。その後30年度まで参加しておりましたが、サミットを開催し、一定の役割を終えたと判断したこと、またコロナ禍により参加という判断が難しい状況もあったこと、さらにはコロナが明けて各種事業が行われており、事業運営を優先していることから、その後は参加していない状況です。
 しかしながら、囲碁サミットにおける自治体パンフレットへは引き続き市の取組を掲載していただいている状況です。
 こうした中、現在囲碁サミットの在り方について、参加自治体で意見交換を行っている状況であり、今後の関わり方についてはその結果も踏まえ検討してまいりたいと考えております。  企画部広報広聴課 」

2023年12月16日に岡山県倉敷市で「第15回囲碁サミット」が開催され、神奈川県平塚市・三重県熊野市・大阪府寝屋川市・広島県尾道市・宮崎県日向市・倉敷市の6市が参加した。これが最後のようだ。


付記 : 吉備真備

奈良時代に遣唐使として中国から囲碁を持ち帰ったと伝えられる吉備真備(きびのまきび・695~775)は倉敷市の出身とされる。倉敷市真備町(まびちょう)の町名がある。

「吉備大臣入唐絵巻」から吉備大臣と唐の囲碁名人との対局の場面(ボストン美術館蔵)



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