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美術館訪問記 -767 サン・ジャコモ・マッジョーレ聖堂、Bologna

(* 長野一隆氏メールより。写真画像クリックで原寸表示されます。)

添付1:サン・ジャコモ・マッジョーレ聖堂正面

添付2:サン・ジャコモ・マッジョーレ聖堂内部

添付3:パオロ・ヴェネツィアーノ作
「多翼祭壇画」

添付4:フランチャ作
「聖母子と聖人達」

添付5:ロレンツォ・コスタ作
「玉座の聖母子とベンティヴォーリオ一族」

添付6:ロレンツォ・コスタ作
「名声の勝利」

添付7:ロレンツォ・コスタ作
「死の勝利」

添付8:サンタ・チェチーリア祈禱堂内部

添付9:フランチャ作
「聖チェチーリアと聖ヴァレリアーノの結婚」

添付10:フランチャ作
「キリスト磔刑」

ボローニャ国立絵画館とマッジョーレ広場の中ほどにあるのが 「サン・ジャコモ・マッジョーレ聖堂」。

1267年の創建。墓所になった壁龕が2つずつ両側を囲む扉口のあるファサードと、 放射状祭室を持つ後陣の部分がゴシック様式になっている教会です。

ただしファサードの扉は閉まっていて、左側面の15世紀の柱廊のファサード寄りに 入口があります。この柱廊には剥落の進んだフレスコ画がありました。

内部は広く縦長の単廊式で、両側と後陣に合計35の礼拝堂があり、 それらはルネサンス時代の絵画、フレスコ画で飾られています。

例外的に1344年作の燦然と輝くゴシックの多翼祭壇画がありました。

作者のパオロ・ヴェネツィアーノは14世紀ヴェネツィアの最重要画家と言われ、 生没年は確定していませんが、1300年頃生まれ1365年頃没したとされます。

当時の画家としては珍しく、沢山の署名、日付入りの彼の作品が残されており、 ヴェネツィア共和国お抱え画家だったと考えられます。

金地画面で、いまだビザンチン美術の影響下にありますが、後期の作品は ゴシック様式に近づき、独自のイタリア絵画を作り上げていく過程を見せ、 ヴェネツイア派の祖と言われます。

後陣奥の最大の礼拝堂が15世紀後半にボローニャの独裁者だった ベンティヴォーリオ家の礼拝堂で、祭壇にはボローニャ出身の巨匠 フランチヤの「聖母子と聖人達」がありました。

祭壇の右側の壁にロレンツォ・コスタ作「玉座の聖母子とベンティヴォーリオ一族」。 中央右よりの赤い帽子をかぶっているのが一族の当主、ジョヴァンニ2世。 一段下にいるのはジョヴァンニ2世夫妻の11人の子供たち。

左側の壁にはコスタ作の「名声の勝利 」と「死の勝利」がかかっています。 聖書や神話などから多くを引用している寓意画ですがよくわかりません。

教会に隣接してサンタ・チェチーリア祈禱堂があり、その壁面を 「聖チェチーリアと聖ヴァレリアーノの生涯」のフレスコが取り巻いています。

聖チェチーリアは古代ローマ時代の殉教者としては最も知られた人物で、 種々の伝説がありますが、歴史上の人物でキリスト教に帰依し、 異教への改宗を拒絶したため、皇帝の命により西暦230年、斬首されました。

伝説によれば、聖チェチーリアは神を賛美するのに楽器を奏でながら歌ったと 言い伝えられており、音楽家の守護聖人となっています。

聖ヴァレリアーノはその夫。二人とも迫害にあって殉教しましたた。

「聖チェチーリアと聖ヴァレリアーノの生涯」は全部で10場面あり、 場面毎にフランチャ、フランチャの親友ロレンツォ・コスタ、 コスタの弟子アミーコ・アスペルティーニ、の3人の画家が分担して制作しました。

サンタ・チェチリア祈禱堂の祭壇にはフランチャの「キリスト磔刑」があります。

この聖堂は他にも見応えのある絵画に溢れ、まるで美術館のようでした。

ところでボローニャの街を車で旅行される方は注意が必要です。 私は初めて行った時に駐車違反の罰金をとられてしまい、 以後ボローニャ滞在時は町外れに宿をとり、バスで中心部へ行くようにしています。

イタリア国内どこにでもあるような駐車場で、自動販売機で必要時間分の ティケットを買い、車内の見えるところに置き、時間内に戻ると違反切符が 張られていました。イタリア語でしか書かれていないので、何かの手違いかと 思ったのですが、後でイタリア人に確認して事態が判明しました。

駐車違反の原因は停めた駐車場がボローニャ市民専用だったのです。 広い駐車場のどこかにその事がイタリア語で書かれていたのかもしれませんが、 最初に行った1995年時には英語の表示は何もなく全く気付きませんでした。

路上駐車可能場所に色などで区別して居住者専用というのは世界中にありますが、 有料駐車場全体が居住者専用というのは、私の経験では世界でもここだけでした。

またボローニャの旧市街はZTLと呼ばれる交通制限区域になっており、 許可証を持たない一般車両は進入禁止です。 カメラが常時監視しており、無断で侵入すると高額な罰金が科されます。 ナビが誤って案内することもあるため、気を付けなければなりません。