第44期囲碁棋聖戦七番勝負第1局大盤解説会
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●第44期囲碁棋聖戦七番勝負第1局大盤解説会◯

2020/01/10

井山 裕太 棋聖

河野 臨九段

新年最初の囲碁タイトル戦は棋聖戦七番勝負から始まる。
[第44期棋聖戦挑戦手合七番勝負]サイト

井山裕太棋聖(30)と挑戦者・河野臨九段(39)の第一局が2020年1月9日、10日に東京都文京区目白のホテル椿山荘東京で行われた。

河野臨九段はこれまでタイトル戦で6回井山棋聖に挑戦して一回も勝っていない。

井山棋聖は棋聖戦8連覇がかかっている。名誉棋聖の称号は5連覇または通算10期となっており、7連覇中の井山棋聖は引退後または60歳以降に名誉棋聖の資格を得ている。これまで藤沢秀行名誉棋聖が1977年から1982年まで6連覇、小林光一名誉棋聖が1986年から1993年まで8連覇している。

将棋では「名誉」の代わりに「永世」の称号を使っている。

両者のタイトル戦成績 (肩書は当時)
棋戦結果
201238期天元戦五番勝負井山天元〇〇〇河野九段
201338期碁聖戦五番勝負井山碁聖●●〇〇〇河野九段
201439期碁聖戦五番勝負井山碁聖●〇〇●〇河野九段
39期名人戦七番勝負井山名人〇●●〇〇〇河野九段
201741期棋聖戦七番勝負井山棋聖●〇〇●〇〇河野九段
201974期本因坊戦七番勝負井山本因坊●●〇〇〇〇河野九段
歴代優勝者と優勝回数 (肩書は当時)
棋士名優勝回数
趙 治勲九段8
小林光一九段8
井山裕太九段7
藤沢秀行九段6
山下敬吾九段5
王 立誠九段3
張 栩九段3
羽根直樹九段2
小林 覚九段1


自宅でテレビ、パソコン動画などでライブ中継をみても持ち時間の長い碁だと一手に何十分も長考することもあり結局他の事をしながら見てしまうので身が入らない。解説会だと最初から並べてくれたり、他のプロ棋士を呼んで検討してくれる。

今回は横塚力七段と木部夏生二段の解説で10時半から終局まで、フレッシュな感じがして対局場と同じホテルでの解説会に出掛けた。

高級ホテルのレストランはランチでも高価なので目白駅前のコンビニでおにぎりとお茶を買って11時ごろ椿山荘に到着。

ホテルのスタッフはおもてなし精神が立派で気持ちがいい。

これまでの解説会は午後の開始が多かったが、この日は午前からの開始だったので座席は三分の一程しか埋まっていなかったが、午後になって増えた。

昼休みが1時間半もあったので、日本庭園を散策した。明治の元勲 山縣有朋の屋敷だった椿山荘の日本庭園は有名。


2日目封じ手後、中央の黒石三子を捕ったあたりまでAIの予想でも、白石の河野臨九段の勝率がよいようだったが、プロの検討ではそうでもなかったようだ。

2日目午後、左上で河野臨九段が黒2子の頭に付けた後あたりから、解説の形成判断でも「盤十」と井山棋聖が有利になり、次々と繰り出す挑戦者の勝負手に堂々と井山棋聖は立ち向かい最後は黒5目半勝とこのレベルでは大差となったようだ。

日本庭園

登録有形文化財「圓通閣」三重塔には観音様が奉安されている。

蝋梅

恵比寿様。椿山荘の庭園には、七福神の石像が設置されているとのこと。

自宅のパソコンで「ネット囲碁学園」のAI時間を最短の5秒にして自動分析し、105手目に戻した。黒の105手で大きく黒の勝率が上がった。

木部夏生二段と横塚力七段。左上で河野九段の黒2子の頭にツケた手(五の5)に誤算があったようだ。

次の一手クイズ。私はあたったことがない。Aを予想したが外れた。正解はDその他の手三の8の曲がり。Aは白六の3のキリと変わって良くないかもしれない。

山下啓吾九段は新聞解説を担当している

鈴木伸二七段。テレビではいつも背広姿しか見たことがなかったので、普段着姿が大変恰好良かった。1990年生まれ。

藤沢里菜女流三冠。囲碁を打っている姿は真剣な表情をしているが、普段はニコニコしているようだ。

張豊猷八段と李沂修八段

大淵浩太郎四段

孫 喆(ソンマコト)七段

大矢浩一九段。河野臨九段とは小林光一名誉棋聖門下の兄弟弟子。

武宮陽光六段と武宮正樹九段は親子で登壇

19時15分終局。
少し前に主催者から「お二人とも疲れているので解説会場に顔を出さない」と言われがっかりした。東京の解説会では来てくれたことはなかったが、対局会場に近いところで解説をききたいと他県から来ている人もいるようで、サービス精神が足りないのかと思った。

終局後。帰り際の写真。

長時間(11時から19時半まで)会場にいたので疲れた。




 
 
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