小松藤夫九段昇段祝賀会

2019/03/21

OBとして参加している会社囲碁部で40年以上にわたって囲碁部講師をお願いしている日本棋院小松藤夫先生が2月26日付で九段に昇段した。

週刊囲碁

日本棋院昇段規定によると囲碁棋士の最高段位である九段への条件は次の通り。

1.タイトル獲得による九段昇段

棋聖、名人、本因坊各1期
国際棋戦優勝 (注1)1回
王座、天元、碁聖、十段各2期
 (注1)
「 国際棋戦 」 対象棋戦 三星火災杯 、 LG杯 、 春蘭杯 、 応昌期杯、百霊杯、夢百合杯、新奥杯
ワールド碁チャンピオンシップ、国手山脈杯、天府杯

2.勝数による昇段

 ・八段から九段へ : 勝星対象棋戦 (注2) で 200勝

 (注2)
棋聖戦(対アマチュアも含む) 名人戦 本因坊戦 王座戦 天元戦 碁聖戦 十段戦 新人王戦
竜星戦(対アマチュアも含む) 桐山杯(対アマチュアも含む) 広島アルミ杯マスターズカップ
三星火災杯(本戦のみ) LG杯(本戦のみ) 農心杯春蘭杯百霊杯(本戦のみ)夢百合杯(本戦のみ) 
グロービス杯新奥杯(本戦のみ) ワールド碁チャンピオンシップ 国手山脈杯 天府杯

小松先生が今回昇段を決めた第26期阿含・桐山杯の予選C 1回戦での相手は村上深アマ。同棋戦はアマ20名が全棋士に交じって参加している。

村上深アマは元院生Aクラス、富士通に入社後退社し、現在は囲碁関連の情報発信などしているようだ。アマの全国大会優勝やアマ世界戦日本代表などアマのトップクラスの強豪として知られている。
 ちなみに、昨年の第25期阿含・桐山杯で村上深アマは土井誠八段、加藤啓子六段、酒井猛九段、小林健二七段と4人のプロを連破し、予選Aで芝野虎丸七段に敗れている。

小松先生は昇段を決めて気をよくしたらしく当棋戦で続く江面雄一八段との対局にも勝利した。

昨年春頃から囲碁部内ではあと何勝と指折り数えてお祝いの準備などしていた。

3月21日の春分の日17時から待ちに待った小松先生の九段昇段祝賀会が、水道橋の後楽園ホールビル2階「後楽園飯店」で32名の参加で開催された。

この日東京ドームでは試合後に引退を表明したイチローのメジャーリーグの試合があり、水道橋駅から大変な人出であった。。

全員が順番に登壇してお祝いを述べた。「昔、打った悪い手を厳しい言葉で批評された」と語った人がいたが、先生から「昔はプロ同士でも厳しく批評していたが、今は、プロはそこには打ちません。など言葉遣いに気を使っている」とのこと。厳しく批評されるのは高段者で私などは厳しいと思った記憶はない。

囲碁部員はいつも「どうすれば囲碁が強くなるか教えて頂きたい」との質問をしてきた。先生から「繰り返し詰碁をやりなさい」と教わるが、詰碁は苦手という人が多い。先日は懇親会で「もう少し考えてから着手しなさい」と言われた。高齢になるにしたがって考えることが面倒になったのか気が短くなったのか後悔することが多くなった。

今回幹事役の大木さん。囲碁部部長のころ社会人大会での実績を会社に強くアピールして大幅な援助金増額を獲得した。それでも現在は大幅に減額されている。

真形さんの音頭で乾杯

小松九段

200勝に王手がかかった一番の対戦相手がなかなか決まらなく、決まった相手を知って相当に気合を入れ、2週間前から禁酒をして対局に臨んだとのこと。

真形さん

小松先生の本を熟読しているという山崎さん。本を持参し先生からサインして頂いた。

8.5段の松谷さん。昔、日本棋院に囲碁部講師の依頼に行ったとき「若い人かベテランかどちらがよいですか」と問われ「しっかりと指導してくれる先生であればどちらでも」と答えて、小松先生を紹介して頂いたとのこと。

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