Leelaに続いてLeela Zeroを導入してみた。Leela Zeroは思考エンジンのプログラム名で使用するにはGUI(Graphical User Interface)のソフトが必要。ここでは検討機能Lizzieを使用。
Leela Zeroは "network" というdeep learningファイルを参照して着手を決定する。このファイルは頻繁に更新され、強くなっていく。"network" はダウンロードして更新できる。
Leela Zeroの導入前提として64bitのパソコン、Java SE Development Kit が必要。
64bitの確認はWindows10の場合 スタート->設定(歯車アイコン)->システム->バージョン情報。
Java SE Development Kit 8 はORACLEサイトから無償でダウンロードできる。こちら
Lizzieのダウンロード=>こちら。(Lizzie.0.6.Windows.x64.CPU.zip -2018/11/20現在-を選択)
*スペック的にはAMD GPU搭載なのでLizzie GPUバージョンが使えるようだが、動かないのでLizzie CPUバージョンを使った。
(*後にAMD製GPU(Radeon)ドライバーを最新版にしてGPUバージョンが使えるようになった。=>AMDドライバー自動検出ツールを使用してグラフィックス・ドライバーを取得する方法)
ダウンロードしたzipファイルを解凍するとLiziee、network、Leela Zeroなど一式が含まれておりそのままでも使用できるが最新のnetworkを使用したい場合はNetwork Hashからダウンロードし名前(長い名前-例:"et09cd53....60b.gz"-)を"network.gz"に変えて元のものと入れ替える。
但し容量が大きくなるため最新のものと入れ替えると遅くなる。
細かく設定したい場合は解凍したフォルダーにある"config.txt"のパラメーターを変更する。パラメーターの説明はREADME.txt参照。
解凍したフォルダーにlizzie.jarというアプリができるのでこれをクリック。
左下に"Leela Zero is loading"から"Pondering on net"と表示されたら開始。
x キーを押している間 操作コマンドが表示される
n キーを押して手合いを設定しLeela Zeroと対戦。
Play black?は白黒が入れ替わる。
Handicapは置き石
pondering onの場合次の着手の評価値が色別表示され、人間がマウスで着手する。
Leela Zeroの手番で手を渡すときはspaceキーでpondering offにしてenterキーを押す。
黒1手目右上スミ星のあと、2手目の白の手番で左上スミの星の評価値が53.4と表示される。
ここにマウスを乗せるとここから数えて2~25手目までの予想着手が表示される(石の番号は着手番号ではなく、マウスを乗せた石から始まる予想の番号。
マウスを乗せたままにするとどこまでも続く。
右上隅、Leela Zeroは三々入り
右上隅、黒の3線のケイマに対して、白のおすすめは3線のぶつかりだったが2線のケイマにツケた。
その後の進行
右辺、黒が4線に一間に飛んだところ。この手は54%の評価値であった。
その後の進行。画面左の黄緑の折れ線グラフの判定では黒50.9%の評価。ここら辺では1手目ごとに変わる。
Leela Zeroの使用例を紹介。
今年行われた第43期名人戦第3局の棋譜をLeela Zeroに読み込ませた。Kiin Editorで SGF形式で作成した棋譜をLizzzieの画面で、oキーを押して読み込ませる。
mキー押すと石番号が表示される。
左側に評価値の折れ線グラフが表示される。上に行くと黒がよく、下に行くと白がよい。%数字と棒グラフでも表示される。
マウスのホィールでも着手を進める/戻るができる。
折れ線グラフの縦の破線を直接動かすことも出来る。
操作が早すぎるとLeela Zeroが追い付けないので緑の線が青く表示される。
ゆっくりと評価させながら手順を追ってゆくと黒の49手目を境にして、白の評価が良くなったので、1手戻す。48手目の次のLeela Zeroの予想手は47の下にアテだった。その後の予想図が左下に表示されている。黒の3子は捨てて攻めを続ける選択のようだ。
黒49手目で実際に打った手はツギ。ここで黒の評価は21.3%となった。