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囲碁日記-No.145「2016年度第12回オールアマ囲碁団体戦」

2016/03/20

例年関東地方でも桜の開花が聞かれる頃日本棋院で開催されるオールアマ囲碁団体戦に参加した。

この時期花粉症の症状が出てつらいこともあり、囲碁部幹事からの参加者募集のメールに申込みを見合わせていた。先日新宿での例会の後の懇親会で、いつも教えてもらっている幹事の高本さんから、囲碁部として4チーム参加させたいが2名足りないので、是非出てもらいたいとの要望があり参加することにした。

囲碁人口は世界的には欧米などでも人気が出て増えていると聞くが、国内では減少傾向にあるという一方、世代的には「ひかるの碁」世代の若い人がパソコンソフトやネット対局などによって強くなり、ㇷ゚ロを目指した元院生などもアマチャの大会に参加することが多くなった。かってアマ強豪と呼ばれた人たちも世代交代せざるを得なくなり、スポーツ競技などと同様、企業などがイメージ向上を目的としてその分野の有望選手を抱え込むことが難しくなった。退職したOBの割合が多い会社や役所の囲碁部は相対的に勝てなくなってきている。 全国的な大会などでは囲碁部内や碁会所段位では通じなくなってきており、年々申告段位を通常より下げなくてはならない。このことを知らないで初めて参加する人が、碁会所段位で参加してみじめな結果となるのを何度も見ている。

この大会には4年前の第8回と2年前の第10回に参加している。私のチームは第8回では予選リーグで敗退、第10回は3,4位決定戦で敗れて4位になった。

今回Bクラスは全部で32チームが参加。16チームずつに別れてそれぞれ4回戦の予選を戦い、最後に全勝チーム同士の決勝戦となる。

私の対局で印象に残ったのが2局。初戦の小学4年生の男子との対局。よく勉強しておりスラスラと定石を打つ。いつも子供には弱いがチームのため易々と負ける訳にはいかない。相手の黒地に捨て石を放ち中央の戦いで有利になり何とか10数目残った。ここら辺は経験の差と思った。感心したのは対局後子供は直ぐに棋譜を付けた。となりの中学1年生という女子も同じことをしたので、そのように教育されていて後で負けた原因を見てもらうのだろう。来年当たったら確実に私より強くなっていると思った。

もう一つが予選最終局の4局目。どちらのチームも3勝同士で私の相手は多分私より強いと感じた相手。握りで私の白番。中央の下辺から上辺にかけて大石の攻め合いになり、私の読みでは白一手負けだったが、黒は右辺の白を捕りに来て中央の大石のダメを一つ詰めたため、白の右辺は捕られたが中央の白から追い落としのスジが生じて黒の種石が抜けて中央は白が制した。

その後下辺から左辺の黒を捕り、お互い100目以上の地となり大き過ぎて目算出来なく形勢不明となった。いつも相手の地が大きく見えるので私の負けと思っていたが、終わって数えてみると白の4目勝ちであった。数年に一度ぐらいの大捕り物の一局であった。 結果3勝2敗で我がチームの勝ちとなり決勝進出を決めた。


Bクラスは32チームが参加

初戦は日本棋院の近くで囲碁を子供たちに教えているIGO(アイジーオー)研究所の小学生と中学生チーム。群馬県から通っている子もいるという。
 IGO研究所は藤沢里菜や一力遼など多くのプロ棋士を誕生させた洪道場を設立したIGO代表の新城衛さんが洪道場の分離を機に創設した。(写真:IGO研究所ブログより)

我がチームの主将鈴木さんと副将藤田さん

同じ囲碁部のAクラスチーム。右上は見学に来たというドイツ人。懇親会に誘ったら参加してくれた。かなりの囲碁好きとお見受けした。囲碁は世界的に人気があり、時折外国人が日本棋院に見学に訪れるという。

我がチームは絶妙のコンビネーションでBクラス32チーム中5戦全勝で優勝。左端は審判長の山田拓自八段。



これまでの「囲碁日記」はこちらからどうぞ。

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