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薬師池公園便りシソ科のシモバシラ

2021/12/28

2017年1月25日の朝日新聞天声人語欄に町田市薬師池公園の植物名「シモバシラ」を筆者が見て来たとの記事が載りその朝すぐに写真を撮って来た。

2021年、年の瀬の12月28日、数日前から日本全土が厳しい寒波に覆われて、北国は大雪という。東京も積雪は無かったが大変寒かった。SNSに薬師池公園のシモバシラの写真が載っていたのですぐに出かけた。2017年の時より多くの白い氷が出ていた。写真を撮っていた15分ぐらいの間にも次から次とカメラマンが訪れていた。機材からみてプロらしい男性も長いことフラッシュを使って撮影していた。見せてもらったが朝日が邪魔をしているとかで光の具合が気に入らないらしい。

野鳥を探し回り、午前9時前は風がなかったが10時頃から風が強くなってきて、すっかり体が冷えてきたので早々と帰宅した。

朝日新聞「天声人語」2017年1月25日 5時 より
 いてつく朝、踏むとサクサク音を立てる霜柱ならもちろん知っていたが、シモバシラという名の植物があることを最近知った。真冬になると茎のまわりに氷が花のように咲く。つい先日の氷点下の朝、東京都町田市の薬師池公園を訪れ、実物を初めて見た

▼枯れた茎を純白の氷の膜がぐるりと取り巻く。天を指す円錐(えんすい)や三角錐が多い。ふわりとした綿あめ型もあれば、細くとがった棒状もある。たわむれる氷の妖精たちのようだ。当欄に写真を載せられないのが惜しまれる

▼「きめ細かな氷で、光沢は絹のよう。東京の高尾山で見て研究対象に加えようと決心しました」。そう話すのは帯広畜産大学の武田一夫教授(65)。凍結現象が専門で、舗装道路をも変形させる霜柱を分析し、三十数回訪ねたモンゴルでは永久凍土を研究した

▼教授によると日本固有のシソ科植物で関東以西に自生する。氷の花の正体は、茎の表面から放射状に出る薄い氷の結晶。吸水や凍結の仕組みを物理学の手法で調べ、寒さに強い農作物にいかしたいと話す

▼大寒を過ぎたが、各地で寒波が猛威をふるい続ける。山陰地方では多くの車が立ち往生を強いられた。冬に氷の観察を満喫できるありがたさが身にしみる

▼〈霜柱顔ふるるまで見て佳(よ)しや〉橋本多佳子。地表の霜柱も、触れるほど顔を近づけると、その繊細な美がわかる。シモバシラもしかり。かがんで顔を寄せ、小さな宝石にしばし見入った。朝の日差しを浴びると、まもなく音もなく溶けて消えた。


天然のシモバシラ

南斜面に早くもスイセン

エナガ

カワセミが元気に水浴していた。寒い中きれい好きである

カイツブリ

キンクロハジロ

飲み口の中の水が凍って膨張して飛び出している。なんとなくシモバシラと原理が似ているのかなと...

蝋梅が咲きだしている

ヤマガラがすぐ目の前に降りて来た。この鳥は人を怖がらない

いつものハクセキレイが朝日に当たって暖をとっているようだ