囲碁に打ち込む

館山囲碁合宿2009秋

2009/10/23

 毎年恒例の会社囲碁部合宿が2009/10/23から10/25に千葉県館山の保養所で開催された。 春の合宿に引き続き合宿幹事をやった。参加人数は囲碁部員37名と講師の光永淳造6段。光永プロは、先日6段に昇段された。

小田急相模大野駅前ロータリー待ち合わせ4人で車に便乗。初日は天気もよく気持ちのよいドライブであった。途中いつもの東京湾海ホタルで休憩。昨年までは東京南部と神奈川に住む参加者は久里浜からフェリーでの往復であったが、館山自動車道がアクアラインと繋がったのでフェリーはほとんど利用しなくなった。フェリー上では携帯囲碁盤利用の任意対局に、野次馬になって好き勝手に口を出し、楽しい時間をもったこともあった。 館山道経由、2時間半で館山に着いた。食堂で金目鯛定食を注文した。1,300円で小ぶりだが一匹の金目がつきおいしかった。保養所に2時過ぎに到着。先発隊はテニスをやっていた。幹事は3時からの開会式とリーグ戦の星取り表などの準備、保養所との打ち合わせ。プロジェクターと持参したノートパソコンの接続・操作のチェックなど忙しい。 開会式ではスケジュール説明や久々に参加した人の紹介、保養所の利用ガイド、リーグ戦ルールなどの説明をした。 そのあと早速、対局開始。私の最初の対戦は同じ3.5段登録の相手。結果は私の半目負けとなった。その後3連敗となって夕食。食堂では光永先生の昇段祝いの乾杯音頭を最長老にお願いし、特別注文してあった鯛の舟盛りを出してもらった。 今回参加者と会社囲碁部からのお祝いを先生に手渡した。鯵の刺身や鯛のしゃぶしゃぶ、豚の煮込み、小鯛の唐揚げなど大変おいしい料理を食べた。初日は12時に就寝。幹事は光永先生と同室。囲碁の合宿はいつも頭が冴えて眠れない。

2日目朝、7時に会議室へ行くとすでに対局している人がかなりいた。朝食後は、先生の棋譜解説があった。光永先生は対局者全員の棋譜を記憶している。参加者の特選棋譜解説と、先生が先日対局した、宮沢吾朗9段との棋譜解説をしていただいた。 プロ棋士の対戦では、布石の前段階からお互いに乱戦に持ち込もうとしているな、と解るそうである。この対局は光永先生から仕掛けたそうである。想像外の着手の連続で私レベルでは参考になることは少なかったが、素晴らしい高度な考え方があるということは実感できた。

5局目の局後の感想戦で、左下隅の手順は白が有利と考えた。では黒はどう打つべきだったかと光永先生の手空きに質問したところ、この展開は黒が厚くなって黒有利とのこと。なるほどそういわれれば、と納得。私レベルがここで伸びるためにはひと隅の部分の判断ではなく、碁盤全体を見ることが必要と思ったがなかなか難しい。

The PASSIONで腕を上げた中学2年生との対局。彼女は時間をつかわずパッパッと打つ。こちらも調子を合わせて打っていたら「ふーん」といって突然私の数10目の石が切られてとられてしまった。その後もあせっていいとこ無で負けてしまった。みなさんがいうとおり相当に強くなっている。

光永先生との7子局。前回は8子局で勝たせていただいた。右上辺で白が三さんに入り生きたために外の黒が厚くなり、外の白石が相対的に弱くなった。 ここは地を囲うべきか白石を攻めるべきか判断の分かれ道。先生の開会式での言葉を思い出した。 指導碁は結果を恐れずに攻めたほうがよいとおっしゃっていた。プロからすれば攻め合いは黒が間違いやすいので楽と思うが所詮指導碁なので、負けたほうが勉強になると思い、白の急所と思われるところに打ち、その後30手数ほどこれまでになかった程真剣に何度も私なりに読みなおし、結果的に投了していただいた。普通置碁は下手が攻めると勝手に間違って負けることが多い。時には攻め時には地を囲いと緩急合わせることができるようになりたいものである。

夕方まで4勝4敗で最後の対戦。対戦相手は久しぶりの参加であったが以前対戦したときとかわらず強い。 じっくりと読んでおり、私の大石がとられ投了せざるを得なかった。 彼はDクラスでの優勝で、任意の相手と打つクラス交流戦でも優勝した。

3日目、朝9時からの閉会式も無事おわり幹事の役割もほぼ終えることができた。帰りもアクアラインで帰ったが日曜日なので海ホタルはかなりの混雑。みんなで千葉名産のピーナッツ入りのソフトクリームを食べた。平均年齢60数才の4人がソフトクリームを並んでなめているのは珍しい光景かと思った。 12時前に相模大野駅に到着。自宅に12時半到着。テレビのNHK杯囲碁番組で坂井秀至7段と高尾紳路9段の対局を観戦したが疲れきって寝てしまいほとんど見れなかった。あとでNHKアーカイブで見ようと思う。

今回、春に続いて2度めの合宿幹事を務め終わり、帰宅後、保養所と先生にお礼のメールをうち、来年の幹事に引き継ぐ資料を作成した。



光永先生昇段祝い乾杯と、鯛の舟盛り



初日夕食。ここの保養所は料理がうまい



指導碁風景



最年長者対局と父娘対局



ありゃ、捕られてしまった! (左)   囲碁の話題は尽きず。(右)



光永先生による棋譜解説

2日目はハイキングがあり近くの「房の大山」に登った。前回春の合宿で、雨のため流れたハイキングコースに再挑戦。

予定していた房の大山(ふさのおおやまor 坂田の大山 ばんだのおおやまとも呼ば れている)へのハイキングに出かけた。保養所を出て雨がパラパラと降ってきたが、 コーディネーターの決断で駐車場まで行きgo-nogoを決めようということになり4台で出発。 駐車場は海岸の波打ち際にありまさに「海抜0メートルからの登山」。雨足がそれ ほどでないということで、go。 目的の山が目の前にみえ、標高も194メートルと聞いていたのでそれほどきつくは ないと思ったが、登山初心者の私にとってはかなりきつい。 竹林に続いて、ロープを伝わらないと上れないほどの急な坂道もあり、足がフラフラ し汗が出てきて、のどが乾いてきたが、お茶を買ってくるのを忘れたことに気がつい た。クモの巣が道のいたるところに張っており先頭者はクモの巣払いも重要な役割。 前方に林が抜けて明るい空間が見えたので間もなく頂上かと勝手に想像し力を振り絞 って昇った。途中標識があり頂上まで20分とある。まだ半分しか上っていない。いや もう半分まできたと思いなおすことにした。木立の中の登山道なので雨はそれほど気 にならない。最後の急な道を登りきったところで突然頂上に到着。雨天のため期待し ていた富士山などは見えなかったが太平洋・館山市街などが見えた。頂上にたつ満足 感はこれまでの疲れを忘れさせてくれた。

全員そろったところで、雨のため頂上での ランチはあきらめ、別ルートで下山。下りルートは幅50センチほどの谷側に傾斜した 土の道が続き、滑らないようにロープや木を伝っての下山。ふもと近くに戦時中の弾 薬庫や、防空壕と思われる遺跡があった。なんとか雨の影響も最小限ですみ、保養所 に帰った。運動したあとの心地よさを感じながら、リュックに持っていってそのまま 持ち帰ったおにぎりを食べた。 



「房の大山」ハイキング



房の大山頂上(雨天のため視界やや不良)



戦中日本軍の遺跡