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「慰安婦問題の真相」パネル展・講演

町田市民ホール・2014/08/31

囲碁仲間の倉橋さんが、町田市民ホールで従軍慰安婦問題のパネル展を行うという、チラシをもらったので、行ってみた。

我が家では、ずっと朝日新聞を購読しているが、8月5日の記事を見て驚いた。1面と16〜17面を費やして慰安婦問題の特集を組んでおり「慰安婦は強制連行された」と主張した根拠である吉田清治の話を「虚偽だと判断し、記事を取り消します」と訂正したのである。

従軍慰安婦の写真

1992年1月11日、朝日新聞

これまで、朝日の記事が発端となって慰安婦問題が日韓両国で拡大したが、かなり前から他紙や週刊誌などが朝日の記事の誤りを指摘していた。

横道にそれるが、週刊誌が朝日新聞を非難・糾弾する見出しの広告が、大きく朝日新聞に載っていることがある。週刊誌の広告は新聞記事の見出しと同様のインパクトがありここから情報を得られることも少なくない。購読している新聞社を嘘つき呼ばわりしている週刊誌の広告を載せている当の新聞社についても、購読者としては釈然としない。

通常この手の論争は、双方、自説に都合のよい情報・事例のみを選び、都合の悪い部分は出さないので、それぞれ言っていることは部分的には間違っていないと思っていたが、ここにいたって朝日が自ら取り消しを掲載した理由は何かと思っていた。

この日定例学習会と称して松木国俊氏による「慰安婦問題の真相」の講演が14時からあるというので、会場である町田市民ホールに13時20分までに行って、4階ギャラリーのパネル展を見ることにした。これまでの全国紙や週刊誌などの記事の切り抜きや、戦争当時の慰安婦募集記事や慰安所・慰安婦の写真などが大きなパネルに解説付きで、壁に掛けられていた。
(添付の写真は同じと思われるものをネットからコピーしたもの)

松木国俊氏

その後1階に戻り会議室で、松木国俊氏による講演を聴いた。70人定員の会議室は、100人近くいたのではないかと思えるほどの大盛況で用意した資料が足りなかったとのこと。

松木氏は、昭和25年熊本県八代市生まれ、慶応大学法学部卒業後豊田通商でソウル駐在のあと、松木商事株式会社設立。現在新しい歴史教科書をつくる会三多摩支部副支部長など社会活動もしている。朝鮮問題研究家として日韓関連の著書も出している。

講演の要旨は、

以下、感想

パネルは大きく解りやすい説明が加えており、順路指示どおり読んでゆくと、日本軍が強制連行したという事実はなく、実態は高級売春婦であったとの主張は読んだ人に伝わったと思う。

松木氏の講演も全体としては説得力があったが、朝日新聞糾弾の色合いが強かったとの印象。朝日記事が謝りだったとしても、1新聞社の記事をもとに従軍慰安婦の強制連行を認めた政治家と、選んだ国民の責任もある。河野洋平内閣官房長官(当時)は政治の素人と言われたようだが、日本人としては情けない。当時としては、今ほど日韓関係は悪くなかったのでいずれ収まると思っていたかもしれない。

韓国が金の力でアメリカの政治家に影響力を増しているという点は、どうかなと思った。政治家はどの国でもその場で当たり障りのない発言をするもので、真意は別かもしれない。多くの良識あるアメリカ人は、日韓問題を他国に持ち込まれてうんざりしているのではないか。国内世論を形勢し真実を訴えて行くことが必要という点は納得。

質疑応答では、「朝日の記事取り消しの理由は何か」との質問について「朝日OBの意見によるものと聞いている」とのこと。「どこかで落としどころが必要ではないか」との意見について「まずは国内世論を盛り上げ真実を訴えることが必要」。他に朝日新聞を相当に嫌っていると思われる人が朝日新聞を厳しく批判し、かなりの参加者の同意もあったように見えた。

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