薬師池公園の彼岸花

2013/09/23

2,3週間ほど前に薬師池公園の横を通りかかったところ、彼岸花のつぼみが地面から垂直に伸び出していた。この日9月23日は彼岸の中日。 写真に納めておこうと思い出かけた。ちょうど見所を迎えていたのでさすがは彼岸花という名前は的を射ている。 町田市が薬師池公園内に移築した萱葺き屋根の旧永井家周辺の傾斜地に群生している。
 子供の頃秋田の田舎では河原の土手や墓地に群生していた。彼岸花は毒性があるため、ネズミやモグラなどが土を掘り起こすのを防ぐとも言われている。球根はデンプンを含んでおり水にさらし解毒して飢饉の時は食用にされたという。
よく見ると、オニユリにも似た真っ赤な花弁から長く放射状にそり立つおしべも優雅で美しい。最近では球根が販売されており庭に植える人も多いという。我が家でもどこからか球根を引き抜いて植えたことがあったが、丈夫で育てやすい。
「ハミズハナミズ(葉見ず花見ず)」という名前があるそうで、花が咲いている時は葉がなく、葉の時は花がないところからそう呼ばれているという。花後に葉が地面から出て来て、冬越しし翌年の3月末頃には枯れる。秋になると、地中の鱗茎という球根から花茎がスルスルとのび花が咲く。また花は咲くが実にはならず球根で増える。リコリス、曼珠沙華とも呼ばれている。学名の種小名 radiata は「放射状」の意味。