春ばらのシーズンになったがばらの見頃期間は短い。生田緑地ばら苑に最後に行ったのは2019年5月22日。その後新型コロナウィルスの影響でクローズしていたこともあった3年振りの訪問。
生田緑地ばら苑は、1958年に小田急線開業30周年記念事業として遊園地内に開苑し、当時は「東洋一のばら苑」と称された。2002年の向ヶ丘遊園の閉園に伴い、ばら苑の存続を求める多くの市民の声に応え、川崎市が運営を引継ぎ、約150人のボランティアを中心に苑内の管理やバラの手入れを行っている。入園料はなく入り口に募金箱が設置されている。
小田急線向ケ丘遊園駅から、ばら苑の途中まで閉園になった向ケ丘遊園のモノレール跡地に沢山のばらが植えられている「ばら苑アクセスロード」を通り徒歩15分程でばら苑につく。 800種3,300株といわれるばらがよく手入れされており、うれしいことに全てのばらに名札がある。
2020年9月に閉店した囲碁サロン向ケ丘遊園によく通った向ケ丘遊園駅は懐かしい。駅の近くに大規模マンションの工事中で高い金属塀で囲まれていた。
ばら苑入り口から結構な上り坂になっており最後に階段を登る、息が切れる
今回は、殿堂入りしたばらをターゲットとしこれまでより良いショットを探した。
リッチフィールド エンジェル Lichfield Angel オースチン(英) 2006年。リッチフィールド エンジェルはイギリスのリッチフィールド大聖堂で近年発見された、8世紀ごろ石版画に描かれた天使
ブリンセス マーガレット Princess Margaret メイアン(仏) 1968年 スノードン伯爵夫人マーガレット王女は、イギリスの王族で、イギリス国王ジョージ6世と王妃エリザベスの次女。姉は女王エリザベス2世。
ジュビレ デュ プリンセス ドゥ モナコ Jubile du Prince de Monaco メイアン(仏) 2000年 「ジュビレ」とは「50周年記念祭」の意味で、このバラはモナコ公国元首レニエ三世大公の即位50周年記念に捧げられた。
パパメイアン メイアン(仏)1963年。1988年殿堂入り。作出者アラン・メイアンは、フランシス・メイアンの子。このバラはメイアン社の創始者である祖父アントワーヌ・メイアンにちなんで銘々された。濃厚で甘いダマスクの香り。ダマスクローズは、ブルガリアが、オスマントルコ時代の14世紀に、ダマスカス(Damascus=シリアの首都)から運ばれたことに由来する。
グラハム トーマス(Graham Thomas) David Austin(英) 1983年。2009年殿堂入り。英国デヴィッド・オースティン・ローズ社のデヴィッド・オースティン氏によって作出された品種で、英国でオールド・ローズの研究をされ多大な貢献をされたGraham Thomas氏(1909~2003)に捧げられたバラ。
サリー ホームズ (Sally Holmes) Robert A. Holmes(英) 1976年。2012年殿堂入りオレンジがかったピンクのつぼみが開花につれて次第に純白になる。花弁がフラットではなく、ひらひらと波打つように咲く。バレリーナ(Ballerina)とアイボリーファッション(Ivory Fashion)の血を受け継ぐ強健種。由来となった女性Sally Holmesは1920年代に北アイルランドに生まれ、Robert Holmesと1944年に結婚。2012年4月12日に亡くなった。
アイスバーグ(Iceberg) コルデス(独) 1958年。1983年殿堂入り。アイスバーグは氷山の意味だが、別名はシューネビッチェン こちらは白雪姫。長期間雪が積もったように多くの花が咲く。対病性に優れる。
ノック アウト(Knock out) メイアン(仏) 2000年。2018年殿堂入り。世界的に耐病性の高いバラが求められようになり、優れた耐病性から病気をノックアウトするとして名付けられた。春から晩秋まで5〜6週間ごとに花が咲き続け美しい景観を提供する。ほとんどの気候でどんな風景にもよく合い、それぞれを焦点として、あるいは他の低木の中に、または大きなグループでカラフルな生垣にもなる。市場で最も耐病性があるとされ成育が容易。開花後の古い花は、次々と咲く新しい花に覆われ、枯れ落ちるので(self-cleaning)、摘み取る必要がなく手がかからない。
パスカリ(Pascali) Lens,L.(ベルギー) 1963年。1991年殿堂入り。パスカリとはイタリアの「復活祭」 Pasqua(パスクア)から来ている。 復活祭に奉げられる純白の花ということらしい。クイーンエリザベスを片親に持つ。