例年より早い梅雨空け後猛暑日が続き、バテ気味ということで、休養も兼ねて箱根仙石原の温泉に泊まり、翌日「ポーラ美術館」を訪ねた。 この両日は、最高気温が東京でも30度C以下と猛暑も一休みというところ。初日ホテルのチェックインには間があったので箱根芦ノ湖でしばし休憩。中国人や西洋人など外国人がいつもより目立った。富士山が世界遺産に登録されたためかと思ったが、あいにく富士山は拝めなかった。
翌日はポーラ美術館訪問。天気予報は雨だったが、どちらかというと晴れとなり、日中からヒグラシの鳴き声がカナカナと響きわたる箱根の森にすっぽりと包まれた雰囲気の美術館は、山腹の傾斜地に建てられている。この場所は国立公園内ということから、景観に配慮し、入口の1階からエスカレーターで展示室のある地下階に降りる設計になっている。7月8日から12日までは企画展準備のため休館で、13日から上野にある国立西洋美術館との共催でモネの企画展が開かれていた。400円で借りたイヤホン付き音声ガイドの解説を聞きながら、モネというとすぐに連想する睡蓮や多くの風景画について、じっくり観て廻った。なにしろ解説が終わるまでその絵の前を離れる訳にはいかない。おかげで絵のフレーミングや描かれた時代背景、描画手法まで学んだ。
他に、ピカソ、ゴッホ、ゴーギャン、マネ、今年6月に発表された藤田嗣治の未発表作2点や、アール・ヌーボーのエミール・ガレ、ドーム兄弟、ティファニーなどのガラス工芸展も鑑賞した。
ポーラ美術館
ポーラ化粧品で知られるポーラ・オルビスグループのオーナーであった鈴木常司が数十年にわたって収集した美術品約9500点を展示するため、2002年9月に開館した。
収集品の中核を成すのは19世紀以降の西洋絵画および近代日本絵画で、五つある展示室のうち3室がこれらの絵画にあてられている。残り二つの展示室のうち1室は中国および朝鮮半島の陶磁器、1室は化粧道具のコレクションにあてられている。
西洋絵画は、日本でも人気の高いモネ、ルノワール、ファン・ゴッホ、ピカソをはじめ、主要な画家の作品は一通り揃っており、日本でも屈指のコレクションである。
芦ノ湖
2013年3月に就航した、18世紀のフランス艦隊旗艦『ロワイヤル・ルイ』をモデルとした「ロワイヤルⅡ」
ホテル中庭(箱根ハイランドホテル)
ポーラ美術館
エントランスで迎えるブロンズ像 佐藤忠良作「カンカン帽」
七夕にちなんだワークショップイベント「未来へのまなざし―10年後の願い」の一般参加短冊
モネ作「ヴァランジュヴィルの風景」 1882年
モネ作「睡蓮」 1907年
コロー作「森のなかの少女」 1865-1870年頃
モネ作「グランド・ジャット島」 1878年
セザンヌ作 「ポントワーズの橋と堰」 1881年