生成Slide「イアソンとメディア」

2025/12/08

概要

Gemini 3の体験レポートではギリシャ神話に登場するカストルとポルックスの双子の兄弟がGeminiの名前の由来となったことに触れた。双子の兄弟はイオルコスの王子イアソンとともに50の櫂を持つ巨大船アルゴ号で50人の英雄とともにコルキスの黄金の羊毛を求めて航海に出た。

これに関連してギリシャ神話の中でも最も劇的で、かつ悲劇的といわれる「イアソンとメディア」の物語を題材にスライドを生成した。英雄冒険譚から始まり、愛憎劇、そして復讐劇へと変貌するこの物語は、シナリオとして非常に強力な題材と考える。

シナリオ、画像とナレーション(テキスト)をGeminiが制作し、筆者が動画編集アプリAviUtlでスライドを制作した。

Geminiの画像生成は、ピクセルの並びを学習しているだけでなく、言葉の意味や概念(セマンティクス)を深く結びつけている。そのため、「時代考証の合った服装」や「物理的に矛盾の少ない光の当たり方」など、「知識があるからこそ描ける正しさ」が画像に反映されていることを実感する。

シナリオ

画像素材の生成

物語の進行に合わせて、8つの重要なシーンを生成します。(後で、プロローグ2つ、青銅の猛獣、動画2つのエピローグを加えた) 1. 運命の出会いと契約 コルキスの月明かりの下、不可能な試練に絶望するイアソンと、彼に魅入られた魔女メディアの出会い。 2. 黄金の羊毛の奪取 メディアの魔法で眠らされた巨大な竜の目の前で、輝く黄金の羊毛を奪う緊迫の瞬間。 3. 血塗られた逃走 追っ手を振り切るため、弟を犠牲にした直後のアルゴ船上。メディアの狂気とイアソンの戦慄。 4. イオルコスの悲劇(ペリアス王の最期) メディアの奸計により、娘たちの手で釜茹でにされるペリアス王の儀式。残酷さと魔術的な雰囲気。 5. コリントスでの仮初めの平穏 亡命先のコリントス。表面的には平穏だが、どこか冷え切った家族の肖像。 6. 決定的な亀裂(口論) イアソンが新しい結婚と離縁を告げる、緊迫した口論のシーン。 7. 毒の贈り物と炎上 メディアが贈った毒のドレスにより、新しい花嫁グラウケと王宮が炎に包まれる惨劇。 8. 終幕(復讐の果て) 復讐を終え、竜の戦車で飛び去るメディアと、全てを失い地上で絶望するイアソン。

ナレーション原稿(AviUtl用字幕テキスト)

生成された画像に対応するナレーション原稿です。AviUtlでテキストオブジェクトとして配置し、表示時間を調整してください。 イアソンが旅立つ動機と、伝説のアルゴ号での航海の始まりを描く、ナレーションと画像生成プロンプトを作成しました。 プロローグ:伝説の始まり 画像生成AI用プロンプト(2シーン) これらのプロンプトは、旅立ちの朝の希望に満ちた雰囲気と、壮大な航海の様子を写実的かつ映画のように描写するように設計されています。 シーンP1:英雄の決意と出航の朝 日の出の港で、輝く鎧をまとった若きイアソンが、伝説の英雄たちが乗り込んだアルゴ号を見つめている、希望に満ちた壮大なシーン。 シーンP2:アルゴ号の航海 青い大海原を、五十本のオールと白い帆で進む伝説の船アルゴ号の壮大なワイドショット。 ナレーション原稿(AviUtl用字幕テキスト) AviUtlで冒頭に表示するテロップやナレーションの原稿です。 [画像P1に対応: 出航の背景] 神々と英雄が共にあった、遥か古の時代。 イオルコスの正当な王位継承者である若きイアソンは、王位を簒奪した叔父ペリアスより、実現不可能な難題を突きつけられた。 それは、世界の果て、未知の国コルキスにあるという秘宝「黄金の羊毛」を持ち帰ること。 [画像P2に対応: 壮大なる旅路] イアソンは、ヘラクレスやオルフェウスといったギリシャ全土の名だたる英雄たち――「アルゴナウタイ」を招集した。 女神アテナの加護を受けた伝説の巨船「アルゴ号」は、彼らの野心と希望を乗せ、東の果てを目指して帆を上げた。 これが、後に語り継がれる偉大なる冒険譚の始まりであり――そして、血塗られた悲劇への序章でもあった。 [画像1: 運命の出会い] 遥か東の果て、コルキスの地。 王位を取り戻すため「黄金の羊毛」を求める英雄イアソンは、不可能な試練を前に絶望していた。 だが、運命は彼に救いの手を差し伸べる。 コルキスの王女にして強大な魔女、メディア。 彼女はイアソンを一目見た瞬間、激しい恋の炎に身を焦がしたのだ。 【試練の荒野と青銅の猛獣】(追加) (画像:火を吹く青銅の牛と闘うイアソン) コルキスの王アイエテスが課した、最初の試練。 それは、鍛冶の神ヘパイストスが作りし、鼻から灼熱の業火を噴き出す「青銅の雄牛」を手懐けることだった。 荒野を焼き尽くす猛火の中、生身の人間が敵うはずもない怪物に、イアソンは敢然と立ち向かう。 見よ、彼の体を包む青白い光を。 これこそが、魔女メディアが授けた「あらゆる火傷と傷を防ぐ魔法の軟膏」の加護である。 愛する者の魔力に守られ、英雄は灼熱の角をねじ伏せる! [画像2: 黄金の羊毛の奪取] 「私を妻とし、ギリシャへ連れて行くなら、力を貸しましょう」 メディアとの契約により、イアソンは魔法の助力を得る。 二人は、決して眠ることのない番竜を魔術で眠らせ、ついに黄金の羊毛を手に入れた。 だが、これは輝かしい栄光の始まりではなく、血塗られた運命の幕開けであった。 [画像3: 血塗られた逃走] 追っ手を振り切るため、メディアは残酷な決断を下す。 共に逃げてきた幼い弟を殺害し、その体を海に撒いたのだ。 父王が嘆き悲しみ、遺体を拾い集めている間に、アルゴ船は逃走に成功する。 イアソンは愛する女の所業に戦慄したが、生き延びるために沈黙を選んだ。 [画像4: イオルコスの悲劇] 帰郷後も王位を譲らぬ叔父ペリアスに、メディアは罠を仕掛ける。 老いた羊を若返らせる幻術を見せ、娘たちを信用させたのだ。 騙された娘たちは「父も若返る」と信じ、自ら父王を切り刻み釜茹でにしてしまう。 だが再生の奇跡は起きず、この残虐な凶行により、二人は国を追放された。 [画像5: コリントスでの仮初めの平穏] 流れ着いたコリントスの地で、二人は数年間の平穏な時を過ごした。 二人の子供にも恵まれたが、イアソンは「魔女の夫」として後ろ指を指される日々に、密かな不満を抱いていた。 その心の隙間に、コリントス王クレオンが囁く。 「我が娘を妻とし、王位を継げ。ただし、あの蛮族の女とは離縁せよ」 [画像6: 決定的な亀裂] イアソンは王の提案を受け入れた。 「子供たちの将来のためだ」という詭弁を弄し、メディアに離縁を告げる。 国を捨て、家族を殺し、全てを捧げて尽くしてきた愛。それが裏切られた瞬間、メディアの情熱は、底知れぬ憎悪と復讐の炎へと変わった。 [画像7: 毒の贈り物と炎上] メディアは最後の贈り物を用意した。 美しいドレスと冠に猛毒を塗り、子供たちに持たせて、新しい花嫁のもとへ届けさせたのだ。 ドレスを身にまとった瞬間、花嫁は激しい炎に包まれ、助けようとした父王も共に焼け死んだ。 華やかな祝宴は、阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。 [画像8: 終幕(復讐の果て)] だが、復讐はまだ終わらない。イアソンに最大の苦しみを与えるため、メディアは自らの手で、愛する子供たちの命を奪った。 駆けつけたイアソンが見たのは、祖父である太陽神から贈られた竜の戦車に乗り、空へと去りゆくメディアの姿だった。 全てを失った英雄は、ただ絶望の中に崩れ落ちた。 これは、愛のために罪を犯し、愛によって裁かれた、二人の魂の物語である。 AviUtlでの編集アドバイス 画像の動き: 各画像は静止画ですが、AviUtlの「拡大率」や「位置」をゆっくり変化させる(パン&ズーム)ことで、動画のような臨場感を出すことができます。 エフェクト: 魔法のシーン(画像2, 4): 画像の上に「発光」や「パーティクル(光の粒)」のエフェクトを重ねると、魔法の雰囲気が強調されます。 炎上のシーン(画像7, 8): 画面全体を赤く点滅させたり、「炎」のエフェクト素材を合成すると、より劇的になります。 音声: 悲壮感のあるクラシック音楽や、環境音(風の音、炎の音)をBGMとして追加すると、没入感が高まります。

生成画像

nano banana pro で画像生成

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[画像P1: 出航の背景] 神々と英雄が共にあった、遥か古の時代。 イオルコスの正当な王位継承者である若きイアソンは、王位を簒奪した叔父ペリアスより、実現不可能な難題を突きつけられた。 それは、世界の果て、未知の国コルキスにあるという秘宝「黄金の羊毛」を持ち帰ること。

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[画像P2: 壮大なる旅路] イアソンは、ヘラクレスやオルフェウスといったギリシャ全土の名だたる英雄たち――「アルゴナウタイ」を招集した。 女神アテナの加護を受けた伝説の巨船「アルゴ号」は、彼らの野心と希望を乗せ、東の果てを目指して帆を上げた。 これが、後に語り継がれる偉大なる冒険譚の始まりであり――そして、血塗られた悲劇への序章でもあった。

[画像1: 運命の出会い] 遥か東の果て、コルキスの地。 王位を取り戻すため「黄金の羊毛」を求める英雄イアソンは、不可能な試練を前に絶望していた。 だが、運命は彼に救いの手を差し伸べる。 コルキスの王女にして強大な魔女、メディア。 彼女はイアソンを一目見た瞬間、激しい恋の炎に身を焦がしたのだ。

(画像:火を吹く青銅の牛と闘うイアソン) コルキスの王アイエテスが課した、最初の試練。 それは、鍛冶の神ヘパイストスが作りし、鼻から灼熱の業火を噴き出す「青銅の雄牛」を手懐けることだった。 荒野を焼き尽くす猛火の中、生身の人間が敵うはずもない怪物に、イアソンは敢然と立ち向かう。 見よ、彼の体を包む青白い光を。 これこそが、魔女メディアが授けた「あらゆる火傷と傷を防ぐ魔法の軟膏」の加護である。 愛する者の魔力に守られ、英雄は灼熱の角をねじ伏せる!

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[画像2: 黄金の羊毛の奪取] 「私を妻とし、ギリシャへ連れて行くなら、力を貸しましょう」 メディアとの契約により、イアソンは魔法の助力を得る。 二人は、決して眠ることのない番竜を魔術で眠らせ、ついに黄金の羊毛を手に入れた。 だが、これは輝かしい栄光の始まりではなく、血塗られた運命の幕開けであった。

[画像3: 血塗られた逃走] 追っ手を振り切るため、メディアは残酷な決断を下す。 共に逃げてきた幼い弟を殺害し、その体を海に撒いたのだ。 父王が嘆き悲しみ、遺体を拾い集めている間に、アルゴ船は逃走に成功する。 イアソンは愛する女の所業に戦慄したが、生き延びるために沈黙を選んだ。

【画像4:イオルコスの悲劇と追放】 帰郷後も王位を譲らぬ叔父ペリアスに、メディアは罠を仕掛ける。 老いた羊を若返らせる幻術を見せ、娘たちを信用させたのだ。 騙された娘たちは「父も若返る」と信じ、自ら父王を切り刻み釜茹でにしてしまう。 だが再生の奇跡は起きず、この残虐な凶行により、二人は国を追放された。

[画像5: コリントスでの仮初めの平穏] 流れ着いたコリントスの地で、二人は数年間の平穏な時を過ごした。 二人の子供にも恵まれたが、イアソンは「魔女の夫」として後ろ指を指される日々に、密かな不満を抱いていた。 その心の隙間に、コリントス王クレオンが囁く。 「我が娘を妻とし、王位を継げ。ただし、あの蛮族の女とは離縁せよ」

[画像6: 決定的な亀裂] イアソンは王の提案を受け入れた。 「子供たちの将来のためだ」という詭弁を弄し、メディアに離縁を告げる。 国を捨て、家族を殺し、全てを捧げて尽くしてきた愛。それが裏切られた瞬間、メディアの情熱は、底知れぬ憎悪と復讐の炎へと変わった。

[画像7: 毒の贈り物と炎上] メディアは最後の贈り物を用意した。 美しいドレスと冠に猛毒を塗り、子供たちに持たせて、新しい花嫁のもとへ届けさせたのだ。 ドレスを身にまとった瞬間、花嫁は激しい炎に包まれ、助けようとした父王も共に焼け死んだ。 華やかな祝宴は、阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。

[画像8: 終幕(復讐の果て)] だが、復讐はまだ終わらない。イアソンに最大の苦しみを与えるため、メディアは自らの手で、愛する子供たちの命を奪った。 駆けつけたイアソンが見たのは、祖父である太陽神から贈られた竜の戦車に乗り、空へと去りゆくメディアの姿だった。 全てを失った英雄は、ただ絶望の中に崩れ落ちた。 これは、愛のために罪を犯し、愛によって裁かれた、二人の魂の物語である。

動画追加1(Veo3)

動画追加2(Veo3)

生成Slide「イアソンとメディア」

AviUtlでスライド生成、一部Veo3で動画生成。bgmとしてマスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲

感想

予想通りのしっかりとした知識に裏打ちされた画像になっている。構図も見事なら詳細な部分まで時代考証がなされている。生成後の修正プロンプトにもよく反応する。