第43期囲碁名人戦七番勝負第1局大盤解説会

●第43期囲碁名人戦七番勝負第1局大盤解説会◯

2018/08/29
七代タイトル戦での直接対決
棋戦勝者経過
2008名人●●◯◯◯●◯
2009名人井山●◯◯◯◯
2011棋聖●◯●◯◯◯
十段井山●◯●◯◯
2012十段井山◯◯●◯
王座井山◯◯◯
2013棋聖井山◯◯●●◯◯
王座井山◯◯●◯

昨年は9月13日に行った囲碁名人戦の大盤解説会。今年も目白の椿山荘の地下2階ホールで開催された。

第一局、井山裕太名人と張栩九段の対決となった今年の解説は、林 漢傑八段と 謝 依旻女流本因坊。

張栩九段の七大タイトル戦の出場は5年振り。2013年に棋聖戦で井山にタイトルを奪われて無冠になってから精神的に疲れ家族とふるさとの台湾に移り棋士としての対局は台湾から通った。その後子供教室を開き、ボルダリングで体力を付けるなどし、今回第43期名人戦のリーグ戦を8戦全勝で戦い抜いた。 井山六冠29歳に対して、張栩九段38歳の挑戦は大変興味のあるところ。

幕開けの初日、左スミの大劫を井山が打ち抜いたことから、AIの予想も井山有利となったようだ。その後張挑戦者も次々と勝負手を放ったが、井山名人が的確に対応し差が広がった。後半、解説会でプロの予想も黒の盤十(盤面で10目の差。黒は6目半のコミを支払っても3目半残る)といっていた。このレベルでは大差。

今後のこともあることから、最後のヨセまで打つかなと思ったが、午後6時31分239手で井山名人の中押し勝ちとなった。

謝 依旻女流本因坊

奥田あや三段も応援。解説会では、対局者が何十分も長考することが多く解説の棋士も間が持てなくなるので、応援の棋士が壇上に引っ張り出される。奥田三段と謝女流本因坊はともに平成16年入段の同期。

一力遼八段も応援参加。いつも思うのだが一力八段は素晴らしいヨミの深さと速さを示してくれる。私レベルでは難しすぎて理解不能だがプロのすごさに触れた気になって嬉しい。

金 秀俊八段と木部夏生(キベナツキ)二段

記念に購入した扇子

次の一手クイズ。いままで当たったことがない。私はBのコスミツケを予想した。後で調べてみるとAIソフトleelaの予想はAだった。実際打たれた手はh15のツケ。

leelaの分析。最終図では白番の勝率が11.74%となっている。評価グラフ red:Network(Deep Mind),blue:Monte Calro,black:Combined。leelaは2つの技法を使って評価している。



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